News Release
Elisaとウインドリバー、欧州初となる都市部での5G向け完全に自動化されたエッジクラウドを大規模展開


 2023223

フィンランドの通信事業者であるElisaとウインドリバーは、世界でもまだ数少ない試みで欧州では初となる、分散型で完全に自動化された5G向けファーエッジクラウドを構築することを発表しました。両社は、5G の分散型コアプラットフォームのロールアウトを開始しており、この取り組みは大規模な5Gの立ち上げを加速させ、ヨーロッパ全土におけるデジタルトランスフォーメーションの次の波を先導します。

Elisaは、フィンランドの通信事業のマーケットリーダーであり、5Gとデジタルサービスのパイオニアです。Elisaは、継続的な開発、イノベーション、そして多様な分野のステークホルダー同士の協業により、未来のサービスが日々構築されている通信業界で事業を展開しています。

今回の5G向けファーエッジクラウドの構築に使われているWind River Studioは、低遅延、高スループットが求められる5Gの高度なユースケースを想定した、ミッションクリティカルなネットワークの機能とアプリケーションをホストし、分散型クラウドネイティブプラットフォームを提供する、クラウド基盤としての役割を担っています。また、このような大規模な分散型ネットワークの運用には不可欠な、自動化機能とアナリティクス機能も提供します。

Elisaの生産担当エグゼクティブバイスプレジデント、サミ・コムライネン氏は次のように述べています。「分散型で完全自動化された5Gエッジの欧州初の商用展開という重要なマイルストーンにおいて、ウインドリバーと協業できることを嬉しく思います。Wind River Studioによるエッジクラウド機能は、新しいサービスの提供や顧客体験の向上という形で当社の顧客満足度をさらに高め、業務の自動化におけるデジタルサービスプロバイダーのリーディングカンパニーとしてElisaの地位を一層強固にするでしょう」

未来の5Gの成功を後押しする分散型クラウド

Elisaは、プライベートモバイルネットワークをはじめとする新しい5Gサービスでビジネスチャンスを効果的に獲得するために、俊敏性、拡張性、低遅延、高性能、容量に加え、高度な自動化と監視機能を備えた新しい運用モデルを必要としています。そのため、エッジインフラストラクチャで5Gサービスを提供するには、ユーザに近い場所で超低遅延でデータを処理することが必要となるため、エッジクラウドの基盤テクノロジーが重要な投資分野となります。

Elisaは、ネイティブなエッジクラウドインフラストラクチャにより、一元化されたクラウドからエッジクラウドを定義、動作、管理し、差別化要因になる「通信事業者が関与しない真のゼロタッチの展開、設定、有効化」を目指しています。ウインドリバーは、概念実証の選定プロセスを経て、Elisaの分散型クラウドパートナーに選定されました。

Elisaとウインドリバーによる初の商用展開

Elisa5G向けエッジクラウドインフラストラクチャは現在商用展開中です。最初のアプリケーションとして、同社の現在の主要5Gコアベンダーによる完全にコンテナ化された5G UPFネットワーク機能のサポートを視野に、大規模な展開を開始しています。また、ネットワークのファーエッジでディターミニスティックなリアルタイム処理を必要とするO-RANの導入に対応するため、大手無線ベンダーと共同で一連の技術評価を実施しています。Wind River Studioは、分散型コアと無線機能のクラウド化をさらに進めるために、複数のベンダーのアプリケーションと複数のテクノロジーをホストする、共通の分散型クラウドプラットフォーム(CaaS)として使用されています。

ウインドリバーの最高製品責任者、アビジット・シンハは次のように述べています。「ウインドリバーは5G市場におけるリーダーとして、VerizonVodafoneKDDI、そして今回のElisaといったグローバル通信事業者と共に、5G vRAN/O-RANの展開を支援できることを誇りに思います。Wind River Studioは、物理的に分散した超低遅延のクラウドネイティブインフラストラクチャの展開と管理といった、サービスプロバイダが抱える複雑な課題に対応します

Wind River Studioは、ミッションクリティカルインテリジェントシステムの開発、デプロイ、運用、サービスを行うためのクラウドネイティブプラットフォームです。クラウドインフラ機能として、StarlingXオープンソースプロジェクトをベースにした完全にクラウドネイティブなKubernetesおよびコンテナベースのアーキテクチャが含まれており、大規模な分散エッジネットワークに対応します。Wind River Studioは、クラウドネイティブのvRAN/O-RANインフラストラクチャの展開・管理に関する複雑な課題を解決します。地理的に分散されたマネージドソリューションの基盤を提供し、物理的な場所に関係なく、数千ものノードを一元管理かつゼロタッチで自動管理することにより、構築フェーズと運用フェーズを簡素化します。

Wind River StudioOperator Capabilitiesに関する詳細は、https://www.windriver.com/japan/studio/operatorをご覧ください。

 

ウインドリバーについて 
ウインドリバーは、ミッションクリティカルなインテリジェントエッジ向けソフトウェアを提供する世界的なリーディングカンパニーです。40年以上にわたり、イノベーターかつパイオニアとして、最高レベルのセキュリティ、安全性、信頼性を数十億台を超えるデバイスやシステムを提供しています。ウインドリバーのソフトウェアと専門性は、オートモーティブ、航空宇宙・防衛、インダストリアル、メディカル、通信など、あらゆる業界のデジタルトランスフォーメーションを加速させています。ウインドリバーは、ワールドクラスのグローバルなプロフェッショナルサービスとサポート、および幅広いパートナーエコシステムによってサポートされた包括的なポートフォリオを提供しています。 
https://www.windriver.com/japan 

  

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Wind River は、Wind River Systems, Inc.およびその関連会社の商標または登録商標です。記載されているその他の商標は、各所有者に帰属します。

※本プレスリリースは2023223日にElisaから発表されたプレスリリースの抄訳です。
https://elisa.com/corporate/news-room/press-releases/elisa-deploys-fully-automated-edge-cloud-with-wind-river-for-5g-in-urban-locations-at-scale-in-european-first/15579602456980/