News Release
Magneti Marelli MotorsportがF1用データ収集・送信システムにウインドリバーを採用


モータースポーツ用テレメトリ大手がVxWorks と受賞歴のあるウインドリバーのサポートで、装置の市場投入までの時間を加速

2011 6 28 日、イタリア・トリノ発 - 組込みおよびモバイルソフトウェアの世界的なリーディングカンパニー、ウインドリバーは、モータースポーツ用テレメトリ(遠隔測定)装置の製造大手Magneti Marelli Motorsport 社(イタリア)が、F1 レーシングカー用テレメトリ装置にウインドリバーのリアルタイムOS であるVxWorks を採用したと発表しました。

テレメトリは勝利を導くレース戦略の重要な要素で、レース中に収集される大量のデータをレースエンジニアが分析し、最適なパフォーマンスを実現できるようにするものです。Magneti Marelli Motorsport は高性能で信頼性の高い製品を、非常に短い期間にリリースする必要に迫られていました。

同社の開発部門責任者、Riccardo De Filippi 氏は次のように述べています。「VxWorks に加えて、プロジェクトを通してウインドリバーから効果的なサポートが効率よく提供されました。またウインドリバーによって、当社のハードウェアプラットフォームにソフトウェアが移植されたため、厳しい期限に遅れずに済みました。ウインドリバーの技術とサポートには非常に感心しました。ウインドリバーのおかげで、記録的な早さでプロジェクトを完了できました」

ウインドリバーのオートモーティブソリューション部門バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャー、Alexander Kocher は次のように述べています。「VxWorks は世界で最もパワフルでディターミニスティックなデバイスの心臓部にあります。数分の1 秒が重要になる場合、業界をリードするお客様はウインドリバーを信頼して、最大限のパフォーマンスを達成することが可能です」

Magneti Marelli 製テレメトリ装置は、車体全体に搭載されたセンサーから得られる、数千チャンネルのデータを処理できます(前バージョンの数百から増強)。KERS(運動エネルギー回収システム)のようなテレメトリ装置の最先端技術には、車に動力供給できる高速電動発電機や、緊密な監視が必要な高度に動的なセンサーなどが含まれます。

センサーのデータは、車に搭載されたFlexrayEthernetCANARCNET といった各種ネットワークで送信できます。Flexray は最大通信速度10Mbps の車両データ向けタイムトリガ型プロトコルで、特にエンジンコントロールユニット(ECU)に適しています。Ethernet は有線による通信速度が1Gbps ですが、最大速度でのリアルタイム性能に制約があります。CAN ARCNET はより低速のデータバス(1Mbps 10Mbps)により、ディターミニズム、信頼性、柔軟性がうまく組み合わされています。

VxWorks により、データの収集、暗号化、送信用タスクをテレメトリ装置が管理できるようになるほか、レースエンジニアは膨大な量の車体性能データをリアルタイムに受け取り、コース走行中に最適なマシン性能を実現できます。Magneti Marelli のチームにとっては、装置の起動時間も大きな課題でした。重要な性能データが欠落しないように、テレメトリ装置の稼働直後に、データの収集と送信が開始される必要があります。ウインドリバーのVxWorks と受賞歴のあるサポートにより、装置の起動時間が数秒から100 分の数秒に短縮されました。

ウインドリバーについて
ウインドリバーはインテル・コーポレーション(NASDAQINTC)の完全子会社であり、エンベデッドソフトウェアおよびモバイルソフトウェアをワールドワイドに提供するリーディングカンパニーです。ウインドリバーは、1981 年からエンベデッドデバイス向けソフトウェアを提供するパイオニアであり、そのテクノロジは10 億を超える製品に使用されています。米国カリフォルニア州アラメダに本社を置き、世界20 カ国以上で事業を展開しています。
http://www.windriver.co.jp

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