ロボティクスデザイナーが身を置くテクノロジーの世界は急速に変化しており、スタック、ベンダー、および高度な機能が優先度を競い合うようになりました。クラウドとエッジコンピューティングは飛躍的に進化し、5Gは今や多くのインテリジェントシステムを支えており、モバイルロボット市場は軍事システムから病院運営まで、あらゆる用途に応用されています。
このような変化は、大きな課題とチャンスの両方をもたらします。
ロボティクスデバイスは、他のロボティクスデバイスや人間の動き、作業を妨げることなく、定義された物理空間を効率的に動作させる必要があります。また、信頼できるコボットワーカーとして作動し、5Gを含む既存の無線インフラストラクチャを安全な方法で使用して、シームレスに機能する必要もあります。
すべてのレベルでこれを実現するためには、重要なことが2つあります。
・ CI/CDをサポートするアジャイルなワークフロー
・ 3Dプランニングとテストをサポートするシミュレーション環境
デザイナーを支援する重要な要素
ロボティクスデザイナーが複雑な環境下で課題と機会に対応するためには、2つの重要な要素があります。そして、実際にその計画を開発の各段階に組み込む必要があります。
明確に定義されたワークフロー: テスト、保護、反復を運用するワークフローにより、エンジニアが環境問題やその他の課題に迅速に対応することができます。
セキュアなクラウド: セキュリティで保護されたクラウド上にすべてがあることは、非常に便利です。デザインと開発をクラウドで行うことで、デザイナーは世界のどこにいても、より効率的なコラボレーションや情報共有が可能になります。
クラウドベースのプラットフォームで定義されたワークフローは、ロボット開発者が、開発段階において物理的な空間にアクセスすることなく、特定の実環境やシナリオでデバイスが機能することをテストし、証明するのに役立ちます。このように、高度なシミュレーション環境は、大きな変革をもたらします。
テストを可能にする仮想シミュレーション環境
デバイスがテストされる場所 (病院、倉庫、工場フロアなど) は24時間365日稼働しており、停止することができないため、物理的な世界でロボットデバイスをテストすることは、しばしば困難です。
Open Roboticsの共同設立者兼CEOであるBrian Gerkey氏は、2022 Robotics Engineering Weekのウェビナーで、「物理テストを行うために施設の一角にアクセスすることでさえも、ほぼ不可能」と説明しました。
そのため、正確で詳細な仮想シミュレーションでテストを行うことが不可欠となります。
Wind River®Studio Virtual Labをカスタマイズして、デプロイ予定の場所にある物理的な環境と特定の条件をシミュレーションすることができます。例えば、他のロボットシステム(既存のコボットなど)や人間もシミュレーションに含めることで、両者とのインタラクションを安全かつセキュアにおこなうことができます。
徹底的なテストにより、必要な認定を取得し、必要な特定の環境でシステムが確実、安全に動作することをユーザに示すための文書と証明も作成されます。
シミュレーションにより、ロボティクスエンジニアが得意分野に集中することが可能
5G、エッジコンピューティング、人工知能、機械学習が世界にもたらすあらゆる可能性の中で、ロボティクスエンジニアやデザイナーは、シミュレーション技術を活用し、自身の技術の向上に集中することができます。
Robotics Weekのウェビナー「Cloud-Based Robotics Initiatives for Success」では、ウインドリバーのプリンシパルテクノロジスト、Andrei KholodnyiとOpen RoboticsのCEO兼共同設立者、Brian Gerkey氏が、これらの技術を活用する方法についてご紹介しています。ぜひご覧ください。