注目ブログご紹介

マルチコアが本格発進


投稿者:Joe Wlad、2014/12/22

この2年間で、セーフティクリティカルなアプリケーションへのマルチコアチップの採用は急増しています。これまでお客様は、新たな安全設計の基盤にマルチコアを採用することには消極的でした。しかしこの1年に、設計者に再考を迫る2つの転機がありました。まず、欧州航空安全局(EASA)と米連邦航空局(FAA)の両機関が、航空機搭載システムにおけるマルチコアチップの認可に関するガイダンスを発表したことです。次に、業界のパートナーである半導体各社が、プロセッサの高性能化、高機能化の技術革新に取り組み続けてきた結果、シングルコア設計の多くが時代後れになってしまったことです。

FAAが発表したCAST-32は、セーフティクリティカルなアプリケーションに使用されるマルチコア部品の認証のための目標基準を提案したポジションペーパーです。マルチコア部品のディターミニズム、ソフトウェア、エラー処理に分類された目標基準24項目が示されています。各目標の目的は、共有リソース、相互接続、キャッシュ、ハードウェアやソフトウェアの仮想化などを使用する際のプロセッサの動作を検証することです。CAST-32には、CA(認証局)の審査対象になる範囲が定められています。それこそ、セーフティクリティカルなシステムでのマルチコアの使用に関して待ち望まれたものです。これにより、認証取得に伴うリスクが軽減されます。

ウインドリバーは、マルチコアチップをサポートする新しいテクノロジのイノベーションに、非常に積極的に取り組んできました。2014年11月には、マルチコア部品とIEC61508 SIL3の認証取得をサポートする、Safety Profile for VxWorks 7を発表しました。Safety Profile for VxWorks 7はタイム/スペース パーティショニング機能を備えており、お客様はマルチコア部品上に複数の安全レベルを実装できます。タイムパーティショニングスケジューラを1つのシングルコア内やコア間など、さまざまな形でインスタンス化できるので、SMPスケジューラを使用して、安全レベルが共通のリアルタイムプロセス(RTP)を、複数のコア上で同時に実行することも可能です。VxWorks 7VxWorks 653のテクノロジに類似性を感じたとしたら、実はそれは意図的なものです。ウインドリバーの戦略は、VxWorks 7をベースにした共通のプラットフォーム上に、各テクノロジを一体化していくことです。今回はそれに向けた第一歩です。

近いうちに、VxWorks 653製品ラインとテクノロジの次の展開について発表があるでしょう。いま言えるヒントは、航空宇宙・防衛分野の最も重要な動向であるマルチコア認証取得とFACE™に、真正面から取り組むものということです。次世代のVxWorks 653は、マルチコアの認証取得において前例のない柔軟性をもたらすもので、現在Safety Profile VxWorks 7で提供されている機能を増強します。また、2015年には複数のOSプロファイルのサポートを提供することで、FACE™向け機能を強化します。アーリーアダプターによる利用も始まりました。2015年が航空宇宙、産業、鉄道、医療、オートモーティブアプリケーションのセーフティクリティカルな設計向けに、マルチコアチップの採用が本格化する1年になることを期待しています。今後の計画について続報をお聞き逃しなく!