
80186、30歳おめでとう (そして8051も、0b100000歳おめでとう)
投稿者:Jakob Engblom, 2012/3/19
過去のSimicsに関するブログ記事でも触れた通り、古いソフトウェアの保守と、古いハードウェア用の新しいソフトウェアの開発は、Simicsではよく見られる用途です。例えば、先日、多くの人が「驚くほど古い」と見なすであろうハードウェア向けの、新しいターゲットプロセッサを、いくつかSimicsモデルライブラリに追加しました。私のように長年組込みプログラマをやっている者にとっては、ルーツに戻るような感じです。
80186はIntelが1982年に発売し、8086ファミリツリーの派生の中では小さくも興味深いものでした。完全なシステムの構築に必要なほとんどのデバイスが、プロセッサコアと共にチップ上に提供されており、フルシステムが8086よりもはるかに安く構築できました。
残念だったのは、IBM PCと同じ場所にデバイスが配置されていないという点でした。そのため80186は一般のコンピュータ市場ではヒットしませんでしたが、驚くほど多数の教育用コンピュータが80186ベースで設計されました。私自身も高校で、その種のコンピュータ、Compisを短期間使用したことがあります。その頃、豊富な256kBのRAMを使用して、ビットレベルで「エラトステネスのふるい」を実装しようと試行錯誤しましたが、セグメント化されたメモリシステムが理解できず、まともに機能するアセンブラを手に入れることもできませんでした。その後まもなくCompisマシンは一般のPCに入れ替わりました。
それでも、80186は組込み業界では多数採用されました。Intelは2007年まで製造を続け、FPGAやASIC用に80186互換のソフトコアを販売している企業もいくつかあります。場合によっては16ビットプロセッサがあれば十分で、例えば多数のレガシーソフトウェアがあるとして、多額の費用をかけてハードウェアとプロセッサの両方を入れ替え、それに伴いシステム全体の再認証をしなければならないという理由があるでしょうか。

そのため、誕生から30年経った今でも、80186は勢力をある程度保っており、この由緒あるプロセッサを使用している古い(または新しい)システムのシミュレーション構築用に、私たちは80186インストラクションセットのSimicsモデルを新たに発表しました。
8051も、息の長いIntelプロセッサです。私が1990年代半ばに組込み分野に初めて携わった頃、毎年10億台の8051バリアントが販売されていると聞かされました。これはその後もずっとそうでしたし、今後も変わることはないでしょう。台数はこれより少なくはなったものの、8051の勢力は衰えていません。Intelはもう8051チップを製造していませんが、多数のベンダーのマイクロコントローラで8051インストラクションセットが使用され続けています。現在、450 Mhzクロックのシングルサイクル8051コアを販売している企業がいくつかあり、元のプロセッサよりも何と450倍の速さでコードを実行できます。

今年、8051は二進数で100000歳を迎えます。これはプロセッサとして素晴らしい年齢です。80186と同様に、私たちはこの古いプロセッサモデルを、Simicsモデルライブラリに追加しました。これはSimics開発後20年以上も経ってモデリングされた最初の8ビットプロセッサです。このシミュレータはかなり柔軟性があり、8051を8052としても構成できます(メモリサイズを変更するだけ)。
事実、Simicsは32ビットSPARC上でのモデリングから始まり、64ビットプロセッサに移り、ここにきてサイズを縮小し、16ビットと8ビットマシンに対応するようになりました。これはフレームワークの柔軟性と、Simicsが対応可能な市場の多様性を物語っています。Simicsでは、マルチコアの64ビットIntel Sandy Bridgeプロセッサを、8ビットのIntel 8051と混在させたシステムセットアップが可能で、いずれも32ビットのARMとPower Architectureプロセッサとの通信が行えます。
新旧、大小、リトル/ビッグエンディアンのいずれであっても、以前から言われている通り、悪あがきするのはやめて、シミュレーションをしましょう。
原文はこちら:http://blogs.windriver.com/tools/2012/03/happy-30-80186-and-0b100000-8051.html
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